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収録カードリスト ※ スターター限定カード。この5枚の内いずれかがサインカード仕様のカードとして+1枚封入されている。 ナンバー カード名 星 枚数 01-004 《平沢 唯》 1 1 01-005 《平沢 唯》 1 1 01-013 《平沢 唯》 3 1 01-014 《中野 梓》 2 1 01-030 《秋山 澪》 1 1 01-033 《真鍋 和》 1 1 01-036 《秋山 澪》 3 1 01-038 《山中 さわ子》 2 1 01-054 《田井中 律》 1 1 01-058 《田井中 律》 2 1 01-079 《琴吹 紬》 1 1 01-082 《琴吹 紬》 2 1 01-116 《下校中》 1 1 01-121 《露天風呂》 1 2 01-134 《ふわふわ時間》 2 2 01-151 《お見舞い》 2 1 01-175 《ギー太》 2 1 02-002 《平沢 唯》 1 3 02-005 《中野 梓》 2 2 02-006 《平沢 憂》 2 2 02-007 《平沢 唯》 2 2 02-019 《平沢 唯》 2 2 02-020 《平沢 唯》※ 3 1 02-022 《山中 さわ子》 2 1 02-024 《秋山 澪》 1 3 02-041 《秋山 澪》※ 3 1 02-042 《中野 梓》※ 3 1 02-044 《田井中 律》 1 3 02-048 《田井中 律&平沢 唯》 1 1 02-060 《田井中 律》※ 3 1 02-063 《琴吹 紬》 1 3 02-066 《平沢 唯 中野 梓》 1 1 02-071 《琴吹 紬》 1 1 02-082 《琴吹 紬》※ 3 1 02-090 《もういっかいっ!!》 1 1 02-092 《初めての学園祭ライブ》 2 2 02-102 《アクシデント》 2 1 02-109 《怪我》 1 2 02-113 《ロゴマーク》 1 2 02-119 《忘れ物》 2 1 02-121 《打ち上げ》 1 2 関連項目 けいおん! けいおん!Part2 けいおん!スターターデッキ 作品/けいおん!
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沙英は鉛筆を握り締めながら、悩んでいた。 学生であり、また、小説家でもある沙英。自分の机に向かって小説に励んでいたのだが…… (全っ然続きが思い浮かばない……) ネタが浮かばないのは小説家にとって死活問題。 彼女が持っている鉛筆は、一時間以上まったく動いてないのだ。 (……仕方ない、か……) 沙英は鉛筆を机の上に放り投げると、なんと自分の服を脱ぎ始めた。 数分後には、素っ裸というなんとも恥ずかしい格好となっている。 これは、沙英がネタに困った際の最終手段。『自慰』である。 一度イッて、頭の中を真っ白にする。そうすればネタも浮かびやすくなるのだ。 そのまま沙英はお風呂場へと行き、深呼吸をした。 「ん……」 まずは、といったような具合に、自分の小さな胸を揉んでいく。 確かに小さいのだが、快感は十分に得られる。 徐々に揉む力を強くしていき、指先を小高い山の頂上へ這わせる。 先端の突起に触れた際、ぴくんと身体が跳ねた。乳首に指先が触れたのだ。 そこから沙英は、胸全体から乳首に標的を変え、徹底的に攻めることにした。 「んぁ……はぁ……」 こりこりと指で摘んだり先端を優しく撫でてみたり。口から自然と声が洩れる。 この快感だけでは物足りなくなったのか、爪の先で引っ掻いてみた。 「っ~~~~~!」 それだけで、沙英はイッてしまった。 沙英の花びらから愛液が溢れだし、お風呂場のタイルを濡らしていく。 「はぁ……はぁ……」 しかし沙英は止まらない。 腕を胸からそこへと移し、その花びらの中へ指を入れる。 「んっ、はっ、あはあぁ……」 ぬぷ、と音をたてて、沙英の指は奥深くまで入っていった。 指の腹で膣壁を撫でると、なんともいえない快感が沙英の身体を駆け巡る。 そして信じられないことに、沙英の秘裂は二本目、三本目の指の侵入を許した。 「あ、あ……ああ……」 沙英は全身鏡に身体を向けると、自分の痴態に見入っていた。 少し前のこと、その日も自慰に耽っていた沙英は、たまたま全身鏡に映る自分を見て……その行為が自分を更に興奮させるということを知った。 鏡の中で、惚けた顔で自慰をする自分がいる。右手で陰核をつまみ、左手の指は秘裂の中でくちゅくちゅと音をたてている。 「あっ、あっ、い、イクっ。イっちゃう……!」 意識とは無関係に指の動きが早くなる。 溢れ出てくる愛液の甘酸っぱい匂いが、沙英を更に加速させる。 沙英の中に、四本目の指が入った瞬間だった。 「っああああぁあ!!」 沙英の身体が大きくのけぞった。 指と秘裂の間から大量の愛液が溢れだし、全身鏡をも濡らす。 本日最大の快感を得た沙英は、ぐったりとお風呂場に横たわる。指は相変わらず入ったまま。 「はあ……はあ……んっ……!」 少しだけ休憩してから、秘裂から指を引き抜いた。 その快感に身体を震わし上半身を起こして鏡を見る。 沙英の秘裂は、行為のせいか『穴』と化していた。 「少し、やりすぎなのかな……」 立ち上がってシャワー手にとり、沙英は呟く。 ヒロから教えてもらった気分転換法だが、教えてもらったのはひだまり荘に入ってすぐの頃。回数はすでに100を越えていた。 だが「そーいうの」のために自慰をしているわけではない。これはある意味、努力の結晶である。 蛇口をひねってお湯を出し、シャワーを浴びる。特に股間やお風呂場の床は念入りに流していく。 と、不意にチャイムの音が響いた。 チャイムを鳴らすということは、勝手に入ってくる宮子でもわざわざノックをするヒロやゆのでもない。 「沙英先輩、いますか?」 シャワーの音のせいでうまく聞き取れなかったが、自分を先輩と呼ぶ人はひだまり荘に一人しかいない。 沙英はシャワーを止めると、ドアの向こうにいる人物――由花に向けて話した。 「いるけど、シャワー浴びてたのよ。着替えるから、ちょっとそこで待ってて」 「わかりました」 こういうお願いを素直に聞いてくれる辺り、宮子と似ても似つかない。 ゆの曰く、最近宮子に似てきたと言っているのだが……沙英にはよくわからない。 タオルで身体の水滴を拭い、ショーツ、ブラジャーと下着を着けていく。 そしてシャワーを浴びる前の状態に戻り、沙英はようやく玄関の扉を開けた。 「こんにちは、沙英先輩」 「うわっ!? ……さ、寒くないの?」 今、沙英の目の前にいる由花はブラウスにスカート姿。キュロットでもないし、タイツも履いていない。 まだ5月であり、沙英には今の服装でも寒く感じるほどの気温だ。それなのに……由花は「夏の暑い日に着る」ような服なのだ。 「そうですか? 5月にしては暖かいと思いますが……」 「あ、そっか……」 今の気温は16度、東京都の気温で言うならば寒い方だ。 しかし、北海道の5月の平均気温は10度以下なのだ。暖かいというのも仕方がないことなのだろう。 「まあ、とりあえず上がってよ」 「失礼します」 玄関でしっかりと靴を揃え、沙英の部屋に上がる。 机の上には、できれば知り合いには見られたくない、書きかけの原稿がある。 しかし由花はそれを覗き見するような人ではないことを沙英は知っていた。だからこそ、慌てて隠したりもしない。 「それで何? 話って」 「あ……えと……その……」 尋ねると、由花は恥ずかしそうに人差し指をつんつんさせた。 「き、聞きたいことがあったんですが……その……常識、だと思うんです……。そ、それで、沙英先輩なら、ちゃんと教えてくれるかなって……」 つまり、質問をして笑われるのが怖いらしい。 「大丈夫、どんな質問でも笑わないよ。それで?」 「そ、それで、宮子さんが言ってたんですが……」 次の言葉に、沙英の思考回路は一瞬でフリーズした。 「あの……オナニーって……なんですか……?」 Scene.2 E1『5月18日 沙英先輩の特別授業』 「……ええぇ!?」 「や、やっぱり、常識でしたか……?」 「い、いや! その……」 常識ではないが、高校生なら知っていてもおかしくない単語であった。 しかし、逆に言えば知らなくてもおかしくないわけで……。 「ゆのさんは顔を真っ赤にして、教えてくれませんでした。宮子さんは話をはぐらかすばかり……。ヒロ先輩はお買い物ですし、あとは沙英先輩しか……」 ……どうする? 先輩としては、教えてあげるべきなのだろう。 しかし由花は純真無垢。その内容を教えて、汚してしまうのも…… 「由花ちゃん」 「なんですか?」 「……知ったら、もう戻れないかもしれないよ。それでもいいの?」 沙英は、最終的な判断を由花自身に委ねる事にした。 少し脅しを含んだ言い方に由花は恐怖を感じたが、 「……構いません。教えて下さい」 由花の決意は、固かった。 「わかった。じゃあ、これから私の指示に従ってちょうだい」 「はい!」 力強く返事をし、沙英の次の言葉を待つ。 それが異様に長く感じ、由花はごくりと唾を飲んだ。 「じゃあ……体験させてあげる。服脱いで、素っ裸になって」 「すっ……は、はい!」 一瞬ツッコみかけたが、沙英に従わなければオナニーというものを体験できない。 由花は「知り合いの前なら」結構大胆で、裸になること・裸を見せること自体は苦痛ではない。 故にぱぱっと服を脱いでしまった。しかも、きちんとたたんである。 「脱ぎました。次はどうしますか?」 「あ、ちょっと待って。お風呂場に行こう」 立ち上がりお風呂場に入る沙英に疑問を感じつつも、由花は沙英の後を追ってお風呂場に入った。 そして沙英も服を脱ぎ、素っ裸の少女がお風呂場に二人。これが姉妹とかならば、奇妙でもなんでもないのだろう。 「仰向けに寝て、足を開いて」 「はい」 言われた通りお風呂場の床に仰向けの状態で大の字に寝っ転がる。 沙英の目の前に、由花の小さな花びらが飛び込んできた。 一度も弄ったことがないのであろう、とても綺麗なピンク色。毛は生えてない。 「由花ちゃん、行くよ」 「……はい」 何が来るのだろうか、ドキドキしながら待っていると…… 「ひゃう!」 くすぐったいような、痛いような、よくわからない感覚が襲ってきた。 股の辺りを触られてるみたいだが、それだけなのに…… 「どう? 気持ち良い?」 「よ、よくわからないです……。な、なんか、変な感じです……」 「まあ、まだ初めてだからね。慣れればすぐ気持ち良くなるよ」 「はうっ!」 沙英は由花の陰核を軽く摘んだ。 すると由花は大きく身体を仰け反らせた。呼吸も荒くなっている。 「今のはどう?」 「……き、気持ち良いかも……です……。頭の中が……真っ白に……」 事実、陰核を摘まれた瞬間、由花は何も考えられなかった。 今まで感じたことのない快感……病み付きになりそうである。 「これがオナニーっていうやつだよ。自分の大事なところを弄って気持ち良くなること」 「ふぁあああぁ!!」 沙英は左手で由花の乳首を摘み、右手の小指を由花の花びらの中へ侵入させた。 「ひう! あ、ああっ!」 膣内で指をクリクリと回転させるたびに、第二間接を軽く曲げるたびに、由花の身体はビクッと震える。 そして、少し経ってから、沙英は気が付いた。例え小指だろうと、一度も異物が挿入されたことのない由花にとって、その破壊力は抜群だ、ということに。 現に由花は、指を軽く動かしていただけなのに疲労しきっていた。 「ぁ……はぅぅ……」 「ご、ごめん! やりすぎた?」 だらしなく舌を出しながら涙を流す由花に沙英は慌てて指を引っ込めたが、 「い、いえ……つ、続けてください……」 「でも……」 「頑張り、ます……乗り切ってみせます……から……」 ここに来て、やっぱり教えなければよかったと沙英は後悔した。 しかしこうなってしまっては仕方ない。由花の言うとおり、続けよう。 指を入れるのにはまだ早すぎたようだ。その花びらに指を這わせ、優しく撫でていく。 「ひ、あぁっ」 まるで何かを我慢しているかのように、身体をピクピクと震わせている。 「ひあ!!」 指先で由花の花びらを開くと、中から濃厚な蜜が垂れてきた。 沙英はゴクリと唾を飲み込み、陰核をつまみながら由花の花びらに舌を入れる。 「はぁああぁあああぁ!」 次々と溢れだしてくる蜜を舐め、そして啜っていく。 指などでは到底感じられることのない快感だった。 「ほら、由花ちゃん。私が触ってる、この突起部分があるでしょ? 自分で刺激してごらん」 「し、刺激って……ゆ、指で、触ればいいん、ですか……?」 沙英からもたらされる快感に脳が一部マヒしているようだった。今の沙英の言葉もしっかり理解できなかった。 しばらくして、快感で言うことを聞かない身体に鞭を打ち、両手を自分の陰核へと伸ばした。 「あ! あんまり強くやっちゃ――」 「ふあぁああああぁああぁああぁあ!!」 沙英の忠告は遅かった。 数十分後、由花は沙英のリビングで目が覚めた。 もっと正確に言えば、沙英に抱き抱えられた状態で目が覚めた。 「よっと……。まさかおしっこまで洩らすとはね……」 沙英の手から離れ、床にうつぶせの状態で寝かせられる。 床のひんやりとした触感が直に伝わってくる。まだ服は着ていないのだろう。 そういえば、身体がホカホカしてる気がする。どうやら自分は気を失い、沙英に身体を洗ってもらったようだった。 先輩に手間を掛けさせた罪悪感が込み上げてくる。が、そんな考えは一瞬で吹き飛んだ。 「!!?」 「ちゃんとキレイにしてるんだよね、由花ちゃんの3つの穴……」 肛門から陰核・小陰唇、尿道口を撫でていく。由花はそれからくる快感を必死に耐えた。 沙英は自分が気を失っているものと思い込んでいる。だからこそ、こういう行為をしているのだろう。 ならば、起きているということを隠し、気を失っているふりをすればいい。 しかし、先ほど『初めて』を経験した由花にとって、それは拷問に等しいだろう。 「……ん……は……」 ピクッ、ピクッと反応する由花の身体。口から自然と洩れる喘ぎ声。それでもなお、沙英は未だに気を失っていると思い込んでいる。 このままなら乗り切れる。由花はそう思ったが…… 「うああああっ!!?」 沙英の指が、由花の尿道に侵入したのだ。 「あ、ごめん。起きちゃった?」 「はっ、あああああぁぁ!!」 中でくりくりと動く沙英の指に邪魔され、まともな思考は一切できなかった。 異物など、ましてや指など入れたことのない『そこ』からの快感は凄まじかった。 「はひいぃいいい!!!」 由花が一際甲高い声で鳴いた、その瞬間。 「ねぇ、沙英。なにをしてるのかしら?」 後ろから聞こえてきた声に、沙英の身体から血の気が一気に引いた。 壊れたロボットのようにゆっくりと振り返ると…… 「ひっ、ヒロ……」 笑顔のままこちらを見つめてるヒロの姿があった。 しかし、左手を頬に当てているところを見て、沙英は恐れおののいた。これはヒロが『怒っている』時の癖。 「原稿書いてるのかなって思って来てみたら、由花ちゃんで遊んでるなんて……」 「ち、違うの! これは由花ちゃんから!!」 「言い訳は聞きたくないわ。とりあえずお仕置きね」 「んぁあああああ!!」 音もなく沙英に近付き、露になっていた彼女の性器を思い切り踏み付けた。 その後、沙英がどうなったのかは、ご想像にお任せするとしよう…… ちなみに二人から忘れ去られた由花は、 「はふ……はふ……き、きぉ、きぉちひぃぉぉ……」 最後のが決め手だったのか、完全にこわれていた。
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第二部 沙英とヒロ 私は沙英。 恋愛小説家で、一児の母でもある。 高校時代、ひだまり荘に住んでいた頃にはいつもヒロが側にいて私を支えてくれていた。 そのため後輩達からはヒロがお母さんで私がお父さんの家庭ができあがっていると言われていた。 あの頃の私たちには異性と付き合い、結婚するという事など頭になかった。 だが今の私たちは大人であり母親だ。 今の旦那は中学の頃の初恋の人だった。 上京してきたその人と偶然、神様の悪戯によって再会した。 そして私も全く予想していなかった未来が今は紛れのない現実として存在していた。 「沙英、愛してる!」 「私も。」 結婚して 「子供が欲しいな。」 「男の子、それとも女の子?」 セックスして 「挿入れるよ…」 プチッ 「いっ、痛いっ!!」 初めてを捧げ 「沙英っ…出るっ!」 ビュルッビュルッ 「うあっ…あ、熱いっ!!」 精を子宮に注がれ 「お腹…目立ってきたね。」 「6ヶ月だよ。」 妊娠して 「うっ、生まれる!!」 オギャアオギャア 「男の子だ!」 出産して 私は母親となった。 妊娠、出産を経験し私の小説の幅も広がった。 そして我が子の将来を私の仕事で支えるという使命も生まれた。 この変化を私は受け止め、これからも前に進んでいくのだ。 「ママー…」 回想に浸っていた私を子供が現実に引き戻す。 「はいはい。」 「こうえん…いこ?」 「わかった、今行くから。」 「はーい。」 子供の小さな手を握り、家を出ていつもの公園に向かった。 公園は家の近くにあり、歩いて数分でたどり着けた。 公園に入ると 「あら、沙英?」 私の一番の親友、ヒロが声をかけてきた。 「おばさん、こんにちは!」 「はい。こんにちは。」 子供がヒロに抱きつく。 「〇〇くん、あそぼ?」 「うん!」 側にいたヒロの娘と遊び始める私の息子。 私はヒロと一緒に公園のベンチに腰を下ろした。 「ヒロ、ウチの子供の事いつもありがと。」 「どういたしまして。」 私の家では基本的に私が仕事をして、旦那が家事をしているが、旦那にも仕事があるため、旦那が出ている時には家事ができない。 そんなときにヒロは私のアシスタント、そして私の家の家事を手伝ってくれる。 そのため、ヒロは私の子供の面倒も見てくれて、子供はヒロに懐いていた。 「私って、ついつい子供に厳しくしちゃうんだよね…」 「でも、あの子の母親は世界でたった一人、沙英だけよ。あの子には沙英がたっぷり愛情を注がないと…」 「うん、分かってる…」 ヒロの旦那が家にいない時はヒロは彼女の子供も連れてくる。 だから、お互いの子供はすっかり仲良くなっていた。 私は仕事のストレスや本来の性格もあってか、子供には厳しく怒ることが多い。 そうなるとますます子供はヒロに懐くのだった。 智花には「ヒステリックおばさん」などと呼ばれ、からかわれている。 その智花はというと、既に五人も子供がおり六人目もお腹にいるのだという。 この間電話した時には6ヶ月だと言っていた。 あの生意気な妹も今は大家族の母親になっていた。 時とはこうも人を変えるものだったのか。 「ママー!」 ヒロの娘が泣きながらやってきた。 「どうしたの?」 「すなのおやまくずれちゃった…」 子供達は砂場で遊んでいた。 「はいはい、もう泣かない。また作り直しましょ?ママも手伝うから。」 「あなたもしっかりしないと。もうすぐお姉ちゃんになるんだから…」 「△△ちゃん、おねぇちゃんになるの?」 私の子供も近くに寄ってきた。 ヒロのお腹は少し膨らんでいた。 3ヶ月である。 「ここにあなたの妹がいるのよ。」 「いもうと?」 「おばさん、さわってみてもいいですか?」 「いいけどその前に手を洗ってね。」 二人が手を洗った後、ヒロは新しい命を宿したお腹を見せた。 二人の幼い子供は興味深々にお腹を触る。 「ふくらんでる…」 「いまとくんってなったよ!」 「この子の心臓も動いてるの。」 「よくわかんないけどすげー!」 「わたしがおねぇちゃんだよ!」 子供達はヒロのお腹の中の胎児としばらくの間触れ合った。 「そろそろあの人が帰る頃ね。沙英、またね。」 「あっ、ヒロ!」 「何かしら?」 「もしよかったら今度の休みに家族みんなでディスティニーランドに行かない?知り合いからチケット貰ったんだ。」 「ふふ、わかったわ。私たちは特に予定とかは無かったし。」 「OK!了解。じゃあ私達もこれで。」 「さよなら!ヒロおばさん!」 「うふふ、さようなら。」 「さよならー」 ヒロとその娘と別れ、私は息子の手をしっかりと握りしめながら、家路に帰って行った。 おしまい
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"愛し合うという事" 「……っ! あぅっ! もっと……っ、もっと奥にしてぇっ!」 "許されはしない事" 「みっ……みぃちゃん……っ! 気持ちいいよっ……、みぃちゃんの中……うぅっ」 "それでもいつまでも、「ふたり」でいられると信じてた" 「あっ、あたしも! あたしもすっごく気持ちいいよ……っ! だっ、だいすき! にぃにぃ……っ、にぃにぃ……っ!」 "誰にも言えない秘密の味を口うつしであなたにもあげましょう" 「僕も……っ、すき……すきだよ……っ! みぃちゃんが大好きだよ……っ!」 "苦くて、優しい味。そして、「ふたり」にしか、分からない味" 「うっ、うんっ……! ありがとうっ……ふぁっ! もうっ……もうダメっ!」 "私たちはたぶん、いつかこうして「今」が変わってしまうこと、この「今」に未来なんて無いってこと、とっくに気付いてたのかも" 「僕も……! 僕ももう……うぁっ!」 "それでもいいよ、私があなたを許してあげる。だから、私のそばにおいで? そして、あなたにも聞いて欲しいの。" 「このまま……あぁっ! このままっ! うぅっ! あぁっ! ふあぁぁっ!」 "新しい、命の音を" 東京スケッチ―第9話― "雨上がりと少女。" やまぶき高校を卒業して、久々の実家で過ごした春はあっという間に過ぎていった。 世界一周放浪資金調達の為のバイトに明け暮れ、家に帰れば奔放な父や母と軽口を叩き合い、大好きな兄とは深夜の逢瀬を重ねて、3日に一度は親友と長電話をして、毎日は忙しなく、だけど想い出と笑顔がたくさん詰まった宝物のような日々を宮子は過ごした。 そして季節は、生温い雨の匂いを連れて"夏"を運んでくる。 ----宝物をなくした、19歳の夏。 7月のある夜----、その日の朝から降り続いた雨は、日付が変わってもしとしと、静かに降り続いていた。 「止まないなぁ~。」 と、一人こぼした宮子は雑誌を捲りながら寝転んでいたベッドから起き上がり窓を濡らす雨と深い夜の景色を眺めていた。 (----こんな日は、ろくな事を考えないなぁ……。) 夜に降る雨のせいにして、宮子は窓の向こうの闇によぎる不安や胸が詰まるような想いを重ねていた----。 あの春の夜に胸によぎった不安は、それからの宮子に少しずつ、少しずつ風穴を開けるように広がっていった。 血の繋がった兄との今の関係がどうとか、これから先どうなるのか、あの時はそんな気持ちがふと胸をよぎったのだろう。だが、今はあの時判らなかったその不安の理由がわかるような気がしていた。 いや----、今だからこそ、"解ってしまった"と、言うべきだろうか。 ----いくら目を凝らしても変わらない窓にかかる雨のせいで、心の中まで滲んで、澱んでしまいそうになって宮子はため息をこぼした。 「な~んか……、苦しいなぁ。」 誰にも言えない事は独り言でしか言えない。 それでもせめて、口から出さないと胸が破裂してしまいそうな気がして。 「あ~っ! やめやめっ!」 沈んでいく自分に堪えきれず、自ら歯止めをかけるように宮子は声を出した。 "ばさっ"と、音を立てて再び寝転んだベッドの上----。 うつ伏せになって瞳を閉じて、眠気が身体を包み込んでしまうまでじっとしていよう----。 そう思って一人、まぶたの裏側の幾何学模様をただ追い掛けていた。 眠ろうとした身体に湿気がまとわりつくのが少し気持ち悪くて、宮子は身体をよじらせて何度も寝返りを打った。 ----そうして繰り返しているその時、しとしと、雨どいを伝う雨の音だけが耳を通り抜ける薄暗い部屋の中で、宮子は身体の中から、"とくんっ"と微かな、鼓動を感じた。 "自分のものであって、自分のものではないもの" それはあまりに小さくて、身体を夜に委ねてようやく聞こえるほどの僅かな新しい"命"の鼓動。 ----えっ……? 宮子はさっき、喉まで出かかっていた不安が見事的中してしまった事への戸惑いと、それと同じだけじわり、じわりと沸き上がってくる愛する人との間に芽生えた新しい"命"へと向けられる喜びで胸がいっぱいになった。 ----それはまるで、"希望"と"絶望"を同じだけ囲ったこの世界のような……苦しさに温もりさえ感じるこの小さな"命"の鼓動のように。 薄暗がりの中、目を丸くするような驚きと、言葉で言い表せない感動や切なさを胸に急に感じた……。 そんな宮子はさっきまでまとわりついていた湿気も忘れて、雨の音をかき分けながら、丸くなってうずくまり、まぶたの奥で一生懸命初めての鼓動を感じていたら……。 いつの間にか眠ってしまっていたのだった----。 ----朝。カーテンのすき間から白い眩しい光が部屋の中を覗いていた。その光は僅かに揺れ、まだ落ちたままの宮子の瞼をゆっくりとかすめていく。 「んっ……、ふぅ。」 夏用のタオルケットがはだけたまま宮子は"むくっ"と起き上がり、小さく伸びをして、右手でへその下を撫でた。 ----昨夜聞こえた、新しい"命"を愛でるように。 "ガラガラ"と音を鳴らして開けた部屋の窓へは、夏が始まる合図のような温い南向きの風が入り込んでくる。 街路樹の桜は、今は深い緑を覆ってさっきまでの雨の雫を落としながら、強い日差しを跳ね返すように輝く色を放っていた。 ----ふふん。と、光が無数の雫に反射してきらきら、光るいつもの景色に宮子は少し、嬉しくなって鼻を鳴らした。 リビングに降りると、もうそこでは家族が朝の食卓を囲んでいた。 「やぁ~みなさま~、おはよ~。」 "ひらひら"と、左手を花びらでも舞うかのように緩く振りながら、いつもの席に宮子は腰かけた。 すると向かい合った父は新聞のスポーツ欄を見ながら、母は台所で味噌汁をよそいながら、隣にいる兄は、朝のワイドショーを眺めながら、皆、一様に、 「「おはよう」」 と、応えた。 今日もこうして、何も変わらない1日が始まっていく。 ただひとつ、ただ一人、大きな変化を抱えた宮子を除いて----。 「それじゃあ、お母さんも行ってくるから、あんたたち出掛けるなら鍵持って出るのよ?」 「あいあ~い。行ってらっしゃいませ~。」 朝食を食べた後、仕事へ出掛けた父を見送り、母も片付けを済ませたら週に何度かのパートへと出掛けていく。 "きゅっ、きゅっ"と、靴を足に馴染ませながら荷物を肩に掛ける母のいつもの背中を宮子は眺めて、ずっと用意していた言葉を今ふと思い出したかのように辿々しく紡いだ。 「……あっ! そうだぁ! お母さん、保健証どこに置いてたっけ?」 いきなりの背後からの声に思わず母はよろめきそうになったが、"よっ、とっと"と、バランスをとってその声の主である宮子に答えた。 「えっ? 宮子の? 宮子のなら電話の下の引き出しよ? あんたがこっちに帰ってきてすぐ、無くすと困るから~ってお母さんに預けたんじゃない。」 「あ~! そっかそっか! そうだったね! ありがとう。」 ほんの少しわざとらしく礼を言う宮子に母は背中を向けたまま疑問を問いかけた。 「何、あんた風邪でもひいたの?」 「うん……ちょっとね~。それよりさ、お母さん?」 「……? 何?」 「帰ってきたら、話したい事があるんだ。」 「何よ、いきなり……? あっ! お金なら無いわよ!?」 「ち~が~う~! まぁ帰ってきたら話すから! 今は仕事へ行った行った!」 「……? まぁいいわ。んじゃあ、とりあえず行ってくるから。後、宜しくね。」 「はぁい、行ってらっしゃい。」 ----背中を押されるように家を出た母は、背中でドアがしまる音を聞いた後、ほんの少し、"……ん?"と首をかしげながら仕事場へと向かった。 ドアを閉めた宮子は、"ふうっ"と一つ息を吐いて玄関から、兄のいる部屋の前へと向かった。 ----もちろん、電話の下の引き出しから保健証を握りしめてから。 ----コン、コン。 (にぃにぃ、いる?) 部屋の中で大学のレポートを書いていた兄は、宮子の声に"ふっ"と意識を取り戻したかのように机に向かっていた顔を上げた。 「あぁ、みぃちゃん。うん、いるよ。今あけ…… (ううん、そのままでいいよ。) ドアを開けようとした兄を制止して、宮子はいつもより静かな口調で続けた----。 (にぃにぃ、あたし今からちょっと出掛けるんだけどね、帰ってきたら話したい事があるんだ……いい?) いつもとは違う宮子の口調に兄は戸惑いながらも答えた。 「えっ? うん。今日は大学も休みだし、バイトもないし……平気だよ。」 (そっか。なら良かった。んじゃあ、ちょっと行ってくるね。すぐ帰ってくるから。) ----静かに淡々と話す宮子に、兄も戸惑いながらも静かに返した。 「う、うん……、行ってらっしゃい。」 部屋で着替えた後、宮子はいつものスニーカーを履いて、右手にはさっき引き出しから取り出した保健証を握りしめ、外へ出た。 そのまま今は緑が覆う桜の街路樹を抜け、町の表通りへと足を進める。 決して急ぎもせず、だけど確実に歩いていく宮子は、昨日の雨の名残でまだ所々黒ずんだ石畳の表通りを歩き続け、通りも終わりに差し掛かった頃、左手の白い外壁の建物の前で立ち止まった----。 今日の朝、ご飯を食べる前に宮子は携帯である調べものをしていた。 初めて使う"町の検索機能"を駆使して、打ち慣れないキーワードをそこに打ち込んで……。 そんな慣れない作業に15分も掛かって、ようやく宮子は見つけ出したのだった。家から一番近くて、歩いてでも行ける距離の……、 ----"産婦人科"の場所を。 東京スケッチ―第9話― "雨上がりと少女" 終
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ヒロはドアノブに手をかけ、ふと気づいた。 「……なんでまた自分の部屋に戻ろうとしてるのかしら」 自分の現在の状況を確認する。 どこかいつもより控えめで無口な―ヒロにとってはそれはそれで見ていて愛らしいのだが―沙英と一緒にひだまり荘に帰ったのがつい数十分前。空は初夏らしくまだ十分明るいが、時刻で言えばもはや夕方。 夕方なら夕飯の支度をしなくてはならない。沙英の分も要るだろう(そういえば、今日の沙英は疲れてたみたいだった)。しかし、冷蔵庫の中はおばけスイカが入るのではと疑わせるほどに空虚だった。そこまで思いだし、結論をつける。 つまり、ヒロはベリマートを目指してなければならなかった。 それが、折り畳まれた買い物袋をもったまま部屋に―『わぁ、しかもよく見たら102じゃない……!』―に入ろうとしている。 そんなに沙英に会いたいのかしらん、と苦笑しヒロはきびすを返した。 が。 「あれ……?」 ターンした足は見事な円を描き、ヒロは自分の手が無意識に102のノブを回していたのに気づいたところで再び硬直した。 (なんなんだろう……) まぁ、沙英に今日のリクエストを聞いてからでもいいだろう。 ヒロはあえてそう解釈することで、心に生じた言い知れぬ不気味さを無視することにした。 沙英に限らず、この寮では主のいる部屋には鍵がかかっていない。 女子寮にしては不用心だが、ヒロはその気楽さが好きだったし、それは他の3人にも当てはまった。 しかし、ヒロがばたん、と戸を閉じると、それに応じて部屋も暗くなってしまう。 「沙英? 居る……のよね?」 そもそも、一緒に帰ってきたのだ。 勝手知ったる友人の部屋、ヒロは靴を揃えると遠慮することなく入っていく。 明かりを手探りで付けると、果たして、沙英は居た。ベッドの上で体を抱き、驚きを含んだ少し赤い目で友人を見つめて。 「ヒロ!」 その声の小動物めいた必死さに、ヒロは動揺する。 一体何があったのだろうか。 「沙英、何があったの?」 とりあえず、横に腰掛けながら頭を抱いてなだめる。 ヒロは自分から抱きついてくる沙英に新鮮さとを覚えながらも、同時に沙英をここまで追い込んだ何かに怒りを感じていた。 しかし、やっと落ち着いた沙英が次に口にしたのは。 「ヒロ、私が見えるんだよね?」 張りつめていたヒロの思考回路の電線が張力そのままに吹っ飛ぶ。 ……………… ………… …… OK、これが宮ちゃんならほっぺたをぎゅっ、で終わりだ。けれど沙英はそんなことにはならない。 今度は違う動揺を抑えながら、訪ね直す。 「え、えぇ……。そりゃはっきりと見えるけれど……。 あの、怖い夢でも見たの?」 ヒロの思考能力ではそれが唯一求められる解だった。 もとから興奮で赤くなっていた顔をさらに朱に染め、沙英はしどろもどろにこの奇行ともとれる発言の釈明をする。 「あーっと……。ま、まず、これから私が言うことを信じてもらえる、かな?」 「水くさいわ、沙英。 世界中を敵に回しても私は沙英の言うことを信じるわよ♪」 もちろんヒロの本心である。 それを知っている沙英はまた本心からその言葉に感謝し、一呼吸を起き、話し始める。 「うん、ありがとう……。 じゃ、じゃあ、話すね。 まず、ヒロはこの度『一生に一度のチャンス』を行使する権利を手に入れました。 ……OK?」 「……いぇす、あいどぅ」 ノーとは言えなかった。ヒロにはもはや否定すべき理由も対象も、何より沙英の言っている言葉の内容も分からなかった。 が、ヒロにとって沙英が冗談の類を言っているのではないことだけは確かだった。また、新興宗教にハマってないと言うことも断言できた。 そんなヒロの内面の混沌を知ってか知らずか、一番の難関を乗り越え安堵する沙英。 「よかった……。もしヒロにバカバカしい、って言われたらどうしようかと……」 「い、いや、あの、その」 「ただでさえ誰にも気づかれないのが怖くて仕方なかった……って、ごめん、何?」 急に元気を取り戻した沙英に圧倒されながらも、ヒロは脳内整理を敢行する。 「うーんと……いろいろ聞きたいような何から聞くべきかも分からないような……。 まず、具体的に、その『一生に一度のチャンス』って何?」 沙英は待ってましたとばかりに擦り切れた青い本を取り出し、読み上げた。 「えっとね……これは説明しても分かりづらいかも知れないんだけど……。 『一生に一度、必ず巡ってくるチャンス。 自分の願いが叶えられる。』 これが一番、というかこれ以上の説明はないかな。 とりあえず、『お試し』ってのをやった方が早いかも。あ、無茶なのはダメだからね」 あまりに簡単な説明に拍子抜けするヒロ。当初の怒りもぺしゃんこに萎んでしまった。 「そ、そうなの……。 で、さっき沙英は何であんなに元気なかったの?」 「今の私はヒロ以外の人間に気づかれないの。厳密には少し違うんだけど影が薄いというか……」 …………(チャンスシステム詳細は『サナララ』をご参照下さい) …… あまりに不可思議、奇想天外な話だったが、ヒロにとっては沙英が無事だったこと、自分によく分からないチャンスが巡ってきていることが分かっただけで十分だった。 結局沙英の部屋の有り合わせで夕飯を済ませた二人は、再び「チャンスシステム」の話に戻っていた。 「で、とりあえずお試しでなんかやってみたら?」 すっかり調子を取り戻した沙英がニヤニヤしながら促す。 「うん……けど、何願ったらいいのかな。そんな大切なこと、急には決められないよ」 「だから、お試しだって。無茶じゃなきゃまた変えられるんだから」 色々な願い―ひだまり荘安泰、学業成就、スレンダーなカラダ、etc...―を想い描きながら、無茶じゃなさそうでお試しに叶えてみたい一つを決める。 「うーん、じゃあ、いい?」 「よし、その意気♪」 沙英はウィンクで返事をした。 そして、ヒロは沙英と額を重ねて願った。 沙英の吐息を感じながら― (私は、 1.沙英と二人だけの世界を願った) 2.ひだまり荘のみんながより仲良くしあうことを願った) 3.そうじゃない、別の何かを願った)
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禁止・制限カード/20150101 BEFORE 禁止・制限カード/20140829 NEXT 禁止・制限カード/20150309 2015年1月1日より適用されたリスト。 制限強化されたのは新メモリーズカードの4枚、メモリーズカードに格上げされた1枚。 また、制限緩和が行われ、1枚がプレシャス1に緩和され、1枚が制限解除された。 比較的簡単に特殊勝利できる《宮永 咲(001)》が発売から1ヶ月もたたずにメモリーズカード入り。前々回の改訂でミックスでは強力な汎用ドローカードがあふれかえっており、簡単に条件を満たせるため規制となった。 《ひとりぼっち》がついにシングルでもメモリーズカードとなり、4枚目の完全禁止カードとなった。サポートエリアのリセットなどで暗躍し続けたため、完全に環境から姿を消すこととなった。 手軽に捨て札置き場肥やしが行える《比企谷 八幡(077)》もいきなり禁止に。好きなカードをサルベージできるため、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』は大幅な弱体化を強いられることとなった。 さるコンビ対策として使われていた《暁美 ほむら&鹿目 まどか(329)》がまさかの規制となった。一方でさるコンビには一切規制がなく、さらなる暗躍が危惧されている。 簡単にデッキ破壊の除外ができる《保坂(082)》もメモリーズカードに。コスト0で確実にデッキ破壊できる強力な効果だったため当然の規制となった。 一方で強力なドローカードだった《魔力圧縮》《アリス(003)》がそれぞれ緩和された。特に《アリス(003)》は一気に制限解除となり、シングルの『神様のメモ帳』にとっては朗報となった。 今回もMTLにはノータッチだった。 メモリーズカードは31枚(シングル11/MTL13/ミックス21)、プレシャス1は8枚(シングル6/MTL2/ミックス1)。 合計枚数は38枚で、前回より4枚増えた。 太字、★は制限強化されたカード。 斜体、☆は制限緩和されたカード。 メモリーズカード シングルレギュレーション 《歴史の真実》 《ドナドナ》 《暁美 ほむら(323)》 《藤島 鳴海(061)》 《月読 鎖々美(P002)》 《あったかい場所》 《雪の進軍》 《ひとりぼっち》★ 《比企谷 八幡(077)》★ 《暁美 ほむら&鹿目 まどか(329)》★ MIX-Two limitedレギュレーション 《露天風呂》 《ひとりぼっち》 《ビーチでアイス》 《抽選券》 《ドナドナ》 《ファンレター》 《歴史の真実》 《あったかい場所》 《旅行の前に》 《アリス(003)》 《彼女らの見つめる先は》 《暁美 ほむら(323)》 《魔力圧縮》 ミックスレギュレーション 《ビーチでアイス》 《抽選券》 《ドナドナ》 《私の秘密》 《歴史の真実》 《衣装選び》 《高坂 京介(065)》 《涼月 奏(026)》 《とがめ(P003)》 《星宮 社(P011)》 《巡音 ルカ(057)》 《住吉 千里(P006)》 《鹿目 まどか(004)》 《月読 鎖々美(002)》 《保坂(082)》★ 《宮永 咲(001)》★ プレシャス1 シングルレギュレーション 《吉川 ちなつ(063)》 《ひとりぼっち》 《初音 ミク(003)》 《初音 ミク(011)》 《川嶋 亜美(013)》 《魔力圧縮》☆ MIX-Two limitedレギュレーション 《吉川 ちなつ(063)》 《藤島 鳴海(061)》 ミックスレギュレーション 《アリス(021)》 《旅行の前に》 《彼女らの見つめる先は》 制限解除 シングルレギュレーション 《アリス(003)》☆ 関連項目 禁止・制限カード 編集
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禁止・制限カード/20140503 BEFORE 禁止・制限カード/20131129 NEXT 禁止・制限カード/20140801 2014年5月3日より適用されるリスト。 制限強化されたのは新メモリーズカードの5枚、新プレシャス1の1枚、メモリーズカードに格上げされた1枚。 また、制限解除が行われ、5枚のカードが無制限になった。 手札全てのキャラのコスト軽減が簡単に行える《あったかい場所》がいきなり全レギュレーションメモリーズカードに。3枚目の完全禁止カードとなり、全体コスト軽減がいかに強力だったが伺える。 <デッキデス1キル>で暗躍した《秋山 澪(281)》がメモリーズカード入り。今回の規制により、<デッキデス1キル>は再び淘汰された。 今回も後述の《アリス(003)》を含め、ドローソースの規制が相次いだ。長らく<澪ビート>を支えたドローカード、《歌詞作成中》が遂にメモリーズカード入り。これにより、<澪ビート>は大幅な弱体化を余儀なくされた。 手軽にドローできる《月読 鎖々美(P002)》も禁止カードに。『ささみさん@がんばらない』単ではドローしににくなった。 シングルでは『神様のメモ帳』の大幅なテコ入れが行われた。プレシャス1だった《藤島 鳴海(061)》が制限強化されメモリーズカード入り。これにより防御力が大幅に低下することとなる。 また、《アリス(003)》が禁止カードとなり、使いやすいドローソースをまた一つ失った。 一方で《アリス(021)》《アリス(024)》《アリス(083)》《神様のメモ帳》が相次いで制限解除され、サーチ・サルベージがしやすくなった。 どちらにしても、<神様のメモ帳>はデッキ構成の大幅な見直しが必要となった。 手軽に自己再生が行え、アドバンテージの稼げる《川嶋 亜美(013)》がプレシャス1に。コインによる強化と高速展開がしににくなり、大きな弱体化となる。 《船見 結衣(046)》が制限緩和され、無制限となった。強力なドローソースの復活により、シングルの<ゆるゆり>には朗報となった。 メモリーズカードは32枚(シングル7/MTL11/ミックス29)、プレシャス1は13枚(シングル7/MTL7/ミックス2)。 合計枚数は46枚で、前回より7枚増えた。 太字、★は制限強化されたカード。 斜体、☆は制限緩和されたカード。 メモリーズカード シングルレギュレーション 《歴史の真実》 《ドナドナ》 《暁美 ほむら(323)》 《アリス(003)》★ 《藤島 鳴海(061)》★ 《月読 鎖々美(P002)》★ 《あったかい場所》★ MIX-Two limitedレギュレーション 《露天風呂》 《プレゼント交換》 《初詣(126)》 《ひとりぼっち》 《ビーチでアイス》 《抽選券》 《ドナドナ》 《ファンレター》 《歴史の真実》 《かくれんぼ》 《あったかい場所》★ ミックスレギュレーション 《駄々っ子》 《露天風呂》 《プレゼント交換》 《初詣(126)》 《ひとりぼっち》 《ビーチでアイス》 《抽選券》 《ドナドナ》 《私の秘密》 《ファンレター》 《歴史の真実》 《かくれんぼ》 《衣装選び》 《旅行の前に》 《彼女らの見つめる先は》 《ひかりふる》 《ベイサイドベイビー》 《雪の進軍》 《神様のメモ帳》 《炭酸》 《高坂 京介(065)》 《涼月 奏(026)》 《とがめ(P003)》 《奥の手》 《汗顔の至り》 《涙目》 《歌詞作成中》★ 《秋山 澪(281)》★ 《あったかい場所》★ プレシャス1 シングルレギュレーション 《吉川 ちなつ(063)》 《ひとりぼっち》 《初音 ミク(003)》 《初音 ミク(011)》 《魔力圧縮》 《川嶋 亜美(013)》★ MIX-Two limitedレギュレーション 《船見 結衣(046)》 《吉川 ちなつ(063)》 《アリス(021)》 《アリス(024)》 《藤島 鳴海(061)》 《アリス(083)》 《神様のメモ帳》 ミックスレギュレーション 《アリス(021)》 《巡音 ルカ(057)》 制限解除 シングルレギュレーション 《船見 結衣(046)》☆ 《アリス(021)》☆ 《アリス(024)》☆ 《アリス(083)》☆ 《神様のメモ帳》☆ 関連項目 禁止・制限カード 編集
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雨上がりの石畳を歩くその右足は、 歩き慣れた町をいつもより少しだけ強く踏みしめるような足取り。 昨日まで降っていた雨が嘘みたいに晴れ渡る7月の青空----。 宮子は今まさにそんな気持ちで歩いていた。 やわらかく、温い風になびいた髪。 見慣れた景色の中を、優しく吹き抜けていく。 ----そうして町の表通りの外れにやっと見つけた、 白い外壁のまだ新しい建物。 看板の"長島産婦人科"の文字を、確かめるように目で追って----。 宮子は味わった事の無い緊張を手のひらにぎゅっ、と握りしめながら、 開いた自動ドアの向こう側へと、足を踏み入れた。 なんとなく、右足から。 東京スケッチ―第10話― "女神の品格" (なんか、ざわざわするなぁ……) 自動ドアの向こうに足を踏み入れた瞬間、 そんな気持ちが宮子の胸の中で巻き起こった。 "不安"や"焦燥"----だけじゃない、なんだか"恐怖"にも似た感覚。 だけど決して歩みを止めるわけでもなく、 宮子はその足を入り口から程近い受付へと歩いていた。 「あっ、あの~すみません……」 そんな風に胸の中は騒いだままだったからだろうか、 宮子はおどおどして少し吃りながら、 受付に座っていた年は母親と同じくらいの女性に声を掛けた。 「あぁ! おはようございます。診察ですか? それなら診察券をここに入れてもらって……」 「いや、あの……初診です。」 「あら。そうですか…… なら保険証を出してもらっていいですか?」 「あっ、はい……」 受付の人は、声が大きくて----。 宮子は"ちょっぴりお母さんに似てるなぁ"と、思いながら、 ジーンズの左ポケットに入れた保健証を取り出して、その、 "お母さんに少し似てる"受付の女性に手渡した。 「それじゃあ、今日ここになんの診察で来たのか、 この髪に書いて下さいね。書き終わったら渡して下さい。」 そう言うと、その"お母さんに少し似てる"女性は、 宮子に黒いボードの上に乗った記入用紙と鉛筆を手渡した後、 さっき預けた保健証を持って奥の部屋の方へと歩き出していった。 (さてっ……と……) 宮子は受付の前の黒い長椅子に腰かけて 、鉛筆を右手に握りしめ記入用紙とにらめっこを始めた。 生まれてこの方、健康なのが取り柄だったからか、 あまり病院、と名の付くものに来た事は無かった。 その為に渡された記入用紙に、まず何から書けば良いのか躊躇ったが、 とりあえず鉛筆を走らせ、名前と、住所と年齢と、 診察理由の欄の"妊娠検査"の所に丸を付けた宮子だった。 「あの~、すみません。」 それからなんとか分かる範囲で記入用紙を埋めた宮子が、 受付に声を掛けたのは、書き初めてから15分が経った頃だった。 「……はい! あぁ、書き終わりましたか? それじゃあ受け取ります。」 こちらに背を向けるように座りながら、 受付の隅にあるパソコンへ何やら打ち込んでいたさっきの受付の人---- "お母さんに少し似てる"女性に宮子はその用紙を手渡した。 「はい、確かに……あら?」 受け取った用紙に目を通した受付の女性は、 何かを見つけたように呟いた。 その予想外のリアクションに困った宮子からも、 思わず声が出た。 「えっ、あの、何か変なこと書いてました?」 目を丸くして聞く宮子に、用紙に向けていた顔を上げ、 女性は少し笑いながら返した。 「いや、ううん。 あのね、私の娘も"宮子"って名前だからね。 思わず……ふふふ。」 さっき以上の予想外の答えに宮子は、 何だか肩透かしを食らったような気分になったが、 女性のその笑顔を見ると思わず---- 「ふふっ、そうなんですか。」 と、宮子も笑顔を見せた。 "あぁ、こんな風に優しく笑うのも似てるなぁ"と思いながら。 そんな太陽のように笑う少女を見つめて、 受付の女性は続けた。 「ちょうどね、あなたと同じ年頃なのよ。 うちの娘もね、だからなんだか、不思議な気持ちなのよ…… 自分の娘と同じ名前、同じ年頃の女の子が、 "お母さん"になるかもしれない、って思うと。」 「"お母さん"……?」 自分にはおおよそ似合わないその響きが、宮子の胸の奥に届いた。 女性はそうして不思議そうに、 こちらを見る少女に向かって、優しくこう呟いた。 「そうよ。あなた----宮子ちゃんは、これから"お母さん"になっていくの。 この世界で一番大好きな人との間に生まれた、 "命"を宿したその瞬間から、少しずつ。」 そう、話す女性----名前は"ゆうこさん"といった---- その目には自分の母と同じ、強くて、 優しい太陽のような輝きが宮子には見えた気がした。 「宮子ちゃんのお母さんも、私も、いきなり"お母さん"になれたわけじゃない。 大切な命を宿して、この世に生まれたあなたが大きくなっていったように、 私たちも少しずつ本当の"お母さん"になっていったのよ。 あなたと同じようにあなたのお母さんも、少しずつ成長して…… 苦しいことも辛い事もたくさんあるけど、それはすごく幸せなものなの。」 "お母さん"というありふれた響きが、違和感から、 胸の中にすっと吹く風のように優しく宮子に響いた。 自らが呟いた言葉に目を丸くしていた少女が、 次第に何かを受け入れるように大きく息をしたのを見たゆうこは、 最後にこう付け加えた。 「だからね、本当に、おめでとう。 これから苦しいこと辛いことがたくさんあるかもしれない、 あなたは今まだ戸惑っているかもしれない。 だけど、今あなたの身体の中で生きているのは、 間違いなく"幸せ"そのものなのよ。 だから、おめでとう。 ……あら、ちょうど宮子ちゃんの番ね。 それじゃ、行ってらっしゃい。」 そう言って診察室の方を指差したゆうこへ宮子は、 「ありがとう。行ってきます。」 と、だけ伝えて受付の斜め向かいにある診察室へと入っていった。 ("お母さん"……か。) と、胸の中に強く響いたその言葉と共に。 「おめでとうございます、3ヶ月目ですよ。」 そう言ったのは、よれよれの白衣を着た初老の男性---- この産婦人科の主治医の"長島先生"だった。 長島先生はそう言って宮子にエコーの写真を手渡す。 ----僅かに灯りが差す海の底で小さな影が揺れているように見えたそれは、 確かに宮子の中に芽生えた新しい命だった。 その証を手に取った宮子は、 (綺麗……。) と、涙が溢れるくらいその美しさに見入っていた。 「……と、えぇと、聞いておられますかな?」 すっかり見入ってしまっていた宮子にようやくその言葉が届いたのを確認した長島先生は、 皺を蓄えた目尻を下げ、優しく微笑みながら続けた。 「さて、これから出産までの間、7ヶ月目までは月に一回、 それ以降は2週間に一回、検診を受けて頂きます。 それから母子手帖の手続きに出産費用の準備に、 まだまだやる事はたくさんあります。 詳しいことはこれからお渡しする書類に書いてありますが……。 ともかく、その中で一番大切なのは、 "ひとりでやろうとしない事"です。 身の回りの家族に友人、旦那さま、そして私たち…… あなたはこれからたくさんの人々と共に、 その生まれ来る"命"を迎える準備をしなければなりません。 それを分かっていただけますかな?」 宮子はその言葉をただ受け止め、深く相づちを打って、 「はい。」 と、だけ言った。 そして、それを確認した長島先生は、 それまで合わせていた視線を一瞬外してから続けた。 「それから、もし、その命をあなたや、旦那さまが望まないと言う場合には、 "中絶"という選択肢もあります。」 「えっ……?」 その言葉を聞いて、あからさまに動揺した宮子は、 すがり付くような瞳を先生に向けた。 それを見て、見ないようにしながら、 長島先生は尚落ち着いた様子で続けた。 「"産む"という選択肢だけでは無い。という事です。 生まれ来る命には、その生まれる場所を選ぶ事は出来ません。 そして、生まれ来る命は、幸せでなくてはならないのです。 子どものために親がする事---- 親にとってそれは、幸せと同じだけとても辛く、苦しいものです。 今のあなた自身にそれを背負う事が出来ない時は、 もう一つの選択肢もある。 という事を覚えておいて下さい。 それを決めるには、まだ時間があります。 なので、ご家族や旦那さまとよく話し合う時間も必要でしょうね。」 優しく微笑みながら、嗄れた声で長島先生はそう宮子に告げた。 ----それはまだ若い"少女"への最大限の気配りだった。 一方、その辛辣にも聞こえるほどの優しい言葉を受けた宮子は、 ただうつむいて、 「はい……。」 と、答える事しか出来なかった。 「……失礼しました。ありがとうございました。」 と、沈んだ声で診察室を後にした宮子を受付にいたゆうこが迎えた。 さっき診察室へと入っていった時とは正反対の曇った表情を見せる"少女"へ、ゆうこはひとつ、 「そうゆう事なの。"お母さん"になるって事は。」 と、澄んだ優しい声で言った。 宮子は黙ってうなずいた後、診察券と書類と内服薬を受け取り、 代金を支払って長島産婦人科を後にした。 後ろ姿が遠く消えていく姿を見つめながら、 ゆうこは、 (幸せには、同じだけ痛みがあるものね。) と、ポケットから定期入れを取り出し、 一枚の写真を見つめながら思った。 (あなたも、そうだったのかしら……"宮子"。) まだ綺麗なその写真には、ゆうこと、小さな子を抱く"少女"が笑っていた。 もう一人の"宮子"もまた、優しく、太陽のように笑う"少女"だった----。 表へと出た宮子は、正午の強い日差しを受けながら元来た道を歩いた。 ここに来た時には吹いていた風も今は無く、 ただ猛烈に注ぐ茹だるような日差しが、ただ宮子を突き刺していた。 ("産む"という選択肢だけでは無い。という事です。) その言葉が、ただただ胸を突き刺してえぐっていく…… 先生の優しさが、宮子には痛すぎて。 (だけど、この子は確かにここで生きてる。) その湧き出るように生まれる想いがただ今の宮子の歩く力になって、 零れそうになる涙を堪える力になった。 (にぃにぃ。) そして弱音を吐くように小さく呟いたのは、愛する人の名前----胸がちくりと痛んだ、いつもの帰り道。 「ただいま~。」 玄関を開けた先はガランとした空気が漂っていた。 「にぃにぃは……部屋か。」 玄関に靴があるのを確認して宮子は廊下を抜け、 汗を流すために風呂場へと向かった。 同じ頃、玄関が"バタン"と閉まった音を部屋にいた兄は聞いていた。 朝からやっていたレポートも片付き、 今は椅子にもたれ掛かりながらただ天井を仰いでいた。 (みぃちゃん……) 何気なく口にしたのは恋人であり、妹である人の名前---- いつもは胸の中を澄んだ音色で過ぎていくその響きも、 今日は何故か、名前を呼ぶほどに胸が騒いだ。 "何故"----理由なんてもうとっくに気付いているのかも知れない。 だけどそれが本当ではありませんように…… と、願う希望と、それを覆い隠すように拡がる不安。 それは、部屋の窓から見えた、抜けるような青空さえ鬱陶しく思わせた。 そうして、うつらうつらと過ぎる時間を泳いでいると、 コン、コン。 「にぃにぃ、いる?」 宮子の声にはっ、となって、その声に応えた。 「うん、いるよ。どうぞ?」 「うん、おじゃまするよ~」 出来るだけ平静を装うように応えた兄は、 風呂上がりでまだ上気した頬を覗かせる宮子を部屋へと迎え入れた。 「おかえり。なんだ、お風呂入ってたんだ。」 「うん。外暑くってさ~、汗かいちゃったから。」 いつもなら弾む声も今日は何だか静かな響きだった。 それをお互いに感じて訪れた沈黙。 ----打ち破ったのは宮子の方だった。 「あのね、にぃにぃ。今日、さっきあたし、産婦人科に行って来たんだ。」 兄の瞼がピクッと動いたが、ただ宮子を見つめるだけで言葉はなかった。 その様子を宮子もじっと見つめ、続けた。 「春からずっと生理が無くてさ、それで、おかしいなぁって思って。」 怒るわけでも焦るわけでもなく、いつものリズムで、宮子は核心へと話を進めた。 「それで今日検査してもらったらね……。」 目の前には、ただ審判を待つように宮子の瞳を見つめる兄----。 宮子は、躊躇わなかった。 「……居るよ。私たちの子どもがここに。今、2ヶ月目だってさ」 目を見開いた兄、静かに告げた妹----。 窓の外には雲ひとつ無い空から差した太陽が部屋に届いて、ふたりの間で揺らいでいる。 こうして、宝物を無くしたふたりの最後の夏が、今、始まった。 眩しさと温もりと、澱んだ絶望だけを頼りに。 東京スケッチ―第10話― "女神の品格" 終。
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けいおん!Part2 2010年11月26日発売。 BEFORE:ひだまりスケッチ NEXT:化物語 第3弾。第1弾けいおん!同様、人気アニメ『けいおん!』のカードを収録。 1ヶ月前にスターターけいおん!スターターデッキPart2が発売された。 新たな要素として、コンビが登場した。 収録カードリスト ()はサインカードのレアリティ。 ☆はパラレルあり。 ※はスターターにのみ収録。 キャラクタカード ナンバー カード名 色 C S AP DP 星 02-001 《平沢 唯》 赤 2 2 20 20 3 02-002 《平沢 唯》 3 2 30 30 1 02-003 《平沢 唯》 1 2 10 20 3 02-004 《秋山 澪》 2 2 20 20 2 02-005 《中野 梓》 2 2 10 20 2 02-006 《平沢 憂》 1 2 10 20 2 02-007 《平沢 唯》 2 1 40 10 2 02-008 《秋山 澪&平沢 唯》☆ 4 1 30 30 4 02-009 《平沢 唯》☆ 4 1 40 30 4(5) 02-010 《平沢 唯》☆ 3 2 30 30 1 02-011 《平沢 唯》☆ 3 2 20 10 3 02-012 《秋山 澪》☆ 3 1 10 20 1 02-013 《田井中 律》☆ 3 2 30 10 2 02-014 《琴吹 紬》☆ 3 2 10 30 1 02-015 《平沢 唯》☆ 3 2 30 30 3 02-016 《平沢 唯》☆ 2 2 20 10 3 02-017 《中野 梓》☆ 2 2 20 10 3 02-018 《平沢 憂》☆ 2 2 10 20 3 02-019 《平沢 唯》☆ 3 1 30 40 1 02-020 《平沢 唯》※ 4 1 30 30 3 02-021 《秋山 澪》 青 2 2 20 20 3 02-022 《山中 さわ子》 0 1 - - 2 02-023 《田井中 律》 2 2 10 30 2 02-024 《秋山 澪》 3 2 30 30 1 02-025 《平沢 憂》 2 2 10 20 2 02-026 《山中 さわ子》 2 2 10 20 2 02-027 《琴吹 紬》 1 2 10 20 1 02-028 《秋山 澪》 2 2 30 30 2 02-029 《平沢 憂》 2 1 - - 2 02-030 《平沢 憂》 0 1 - - 1 02-031 《中野 梓&秋山 澪》☆ 4 2 40 30 2 02-032 《秋山 澪》☆ 4 1 40 30 4(5) 02-033 《中野 梓》☆ 4 1 40 30 4(5) 02-034 《真鍋 和》☆ 4 2 30 40 3 02-035 《山中 さわ子》☆ 1 2 10 20 3 02-036 《真鍋 和》☆ 2 1 10 20 2 02-037 《秋山 澪》☆ 3 2 30 30 3 02-038 《秋山 澪》☆ 2 2 10 20 3 02-039 《真鍋 和》☆ 2 2 10 20 3 02-040 《琴吹 紬》☆ 3 2 30 30 1 02-041 《秋山 澪》※ 4 1 30 30 3 02-042 《中野 梓》※ 4 1 30 30 3 02-043 《田井中 律》 黄 2 2 20 20 3 02-044 《田井中 律》 3 2 30 30 1 02-045 《平沢 唯》 2 1 30 10 1 02-046 《中野 梓》 2 2 20 20 3 02-047 《田井中 律》☆ 4 1 40 30 4(5) 02-048 《田井中 律&平沢 唯》☆ 3 1 30 20 1 02-049 《平沢 唯&平沢 憂》☆ 4 1 30 30 3 02-050 《平沢 唯》☆ 3 2 20 30 1 02-051 《秋山 澪》☆ 3 1 30 20 2 02-052 《田井中 律》☆ 3 2 30 30 1 02-053 《琴吹 紬》☆ 3 1 10 30 3 02-054 《中野 梓》☆ 2 2 20 20 1 02-055 《中野 梓》☆ 2 2 20 20 4 02-056 《田井中 律》☆ 3 2 30 20 3 02-057 《田井中 律》☆ 2 2 20 10 3 02-058 《山中 さわ子》☆ 2 2 20 10 3 02-059 《平沢 唯》☆ 3 1 30 20 1 02-060 《田井中 律》※ 4 1 40 30 3 02-061 《平沢 唯》☆ 2 2 0 0 3 02-062 《琴吹 紬》 緑 2 2 20 20 3 02-063 《琴吹 紬》 3 2 30 30 1 02-064 《琴吹 紬》 3 1 20 30 2 02-065 《平沢 唯&琴吹 紬》☆ 3 1 30 40 1 02-066 《平沢 唯&中野 梓》☆ 4 1 30 30 1 02-067 《琴吹 紬》☆ 4 1 30 40 4(5) 02-068 《平沢 憂》☆ 4 2 30 30 4 02-069 《琴吹 紬》☆ 3 1 20 30 3 02-070 《中野 梓》☆ 3 2 30 30 3 02-071 《琴吹 紬》☆ 2 2 20 30 1 02-072 《琴吹 紬》☆ 2 2 10 20 3 02-073 《平沢 唯》☆ 2 2 20 20 1 02-074 《秋山 澪》☆ 2 2 20 20 1 02-075 《田井中 律》☆ 2 2 20 20 1 02-076 《琴吹 紬》☆ 2 2 20 20 2 02-077 《中野 梓》☆ 2 2 20 20 1 02-078 《平沢 憂》☆ 2 2 20 20 1 02-079 《山中 さわ子》☆ 2 2 20 20 1 02-080 《真鍋 和》☆ 2 2 20 20 1 02-081 《秋山 澪》☆ 2 2 10 20 1 02-082 《琴吹 紬》※ 4 1 30 30 3 イベントカード ナンバー カード名 色 C S 星 02-083 《凝視》 赤 3 1 3 02-084 《ほえぼえ~》 0 1 1 02-085 《ビックリ箱》☆ 2 1 1 02-086 《ビラ配り》 0 1 1 02-087 《骨折り損》 0 1 2 02-088 《ほんわかぽわぽわ》 0 1 2 02-089 《スキンシップ》 0 1 3 02-090 《もういっかいっ!!》☆ 4 1 1 02-091 《ライブハウス!》 0 1 2 02-092 《初めての学園祭ライブ》☆ 2 2 2 02-093 《けいおん!》☆ 2 2 4 02-094 《ちんぷんかんぷん》 青 0 2 2 02-095 《メール》 0 1 2 02-096 《遊び優先!》 0 1 1 02-097 《地上絵?》 0 1 2 02-098 《痛い話》 0 1 2 02-099 《ワイルドに!》☆ 0 1 1 02-100 《現実逃避》 0 1 1 02-101 《さわちゃんの打算》 0 1 2 02-102 《アクシデント》 2 1 2 02-103 《フジツボの話》 2 1 2 02-104 《衣装選び》 1 1 1 02-105 《音楽鑑賞》☆ 1 1 2 02-106 《誤解》 黄 1 1 1 02-107 《開き直り》 2 2 2 02-108 《派手な登場》 2 1 2 02-109 《怪我》 0 1 1 02-110 《挫折》 0 1 2 02-111 《唯のMC》☆ 3 1 1 02-112 《号泣》 1 1 3 02-113 《ロゴマーク》☆ 2 2 1 02-114 《トラミミ》 0 2 2 02-115 《ムギちゃんの感覚》☆ 緑 1 1 1 02-116 《つまみ食い》 0 2 2 02-117 《不法侵入》 2 1 3 02-118 《横取り》 0 2 1 02-119 《忘れ物》 2 1 2 02-120 《初日の出》 0 1 1 02-121 《打ち上げ》☆ 2 1 1 02-122 《百花繚乱》☆ 0 1 3 02-123 《リラックス》☆ 1 1 2 サポートカード ナンバー カード名 色 C S 星 02-124 《バックステージパス》 黄 0 2 1 02-125 《ティーセット》 緑 0 1 2 関連項目 『けいおん!』 けいおん!スターターデッキPart2 けいおん! けいおん!!Part1 けいおん!!Part2 映画けいおん!スペシャルパック 編集
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禁止・制限カード/20131129 BEFORE 禁止・制限カード/20130901 NEXT 禁止・制限カード/20140503 2013年11月29日した適用されるリスト。 制限強化されたのは新メモリーズカードの4枚、新プレシャス1の1枚、新たにシングルでもメモリーズカードになった1枚。 手軽にデッキ圧縮が行え、大会で猛威をふるっていた《暁美 ほむら(323)》が一気にメモリーズカードに。サーチ・除外アドバンテージを稼ぎづらくなり、<まどか&ほむら>は大幅な弱体化となった。 復活効果のループによりワンキルが行える《巡音 ルカ(057)》がついにプレシャス1に。1枚しか入れられなくなったため、復活ループが不可能となった。 さらに上記のコンボパーツとなっていた、デメリットはあるが比較的手軽に2枚ドローできるイベントカードが全てメモリーズカード入り。《奥の手》《汗顔の至り》《涙目》が揃って禁止となり、ルカ1キルは事実上消滅した。 また、《ドナドナ》がシングルでもメモリーズカードとなり、完全禁止カードとなった。《歴史の真実》に次ぐ全てのレギュレーションで使用不能なカードとなり、いかに他のカードとのコンボが強力だったかうかがえる。 今回も全国大会とは関係ないMIX-Two limitedレギュレーションには一切改訂がなかった。 メモリーズカードは27枚(シングル3/MTL10/ミックス26)、プレシャス1は12枚(シングル11/MTL7/ミックス2)。 合計枚数は39枚で、前回より5枚増えた。 太字、★は制限強化されたカード。 メモリーズカード シングルレギュレーション 《歴史の真実》 《ドナドナ》★ 《暁美 ほむら(323)》★ MIX-Two limitedレギュレーション 《露天風呂》 《プレゼント交換》 《初詣(126)》 《ひとりぼっち》 《ビーチでアイス》 《抽選券》 《ドナドナ》 《ファンレター》 《歴史の真実》 《かくれんぼ》 ミックスレギュレーション 《駄々っ子》 《露天風呂》 《プレゼント交換》 《初詣(126)》 《ひとりぼっち》 《ビーチでアイス》 《抽選券》 《ドナドナ》 《私の秘密》 《ファンレター》 《歴史の真実》 《かくれんぼ》 《衣装選び》 《旅行の前に》 《彼女らの見つめる先は》 《ひかりふる》 《ベイサイドベイビー》 《雪の進軍》 《神様のメモ帳》 《炭酸》 《高坂 京介(065)》 《涼月 奏(026)》 《とがめ(P003)》 《奥の手》★ 《汗顔の至り》★ 《涙目》★ プレシャス1 シングルレギュレーション 《船見 結衣(046)》 《吉川 ちなつ(063)》 《アリス(021)》 《アリス(024)》 《藤島 鳴海(061)》 《アリス(083)》 《神様のメモ帳》 《ひとりぼっち》 《初音 ミク(003)》 《初音 ミク(011)》 《魔力圧縮》 MIX-Two limitedレギュレーション 《船見 結衣(046)》 《吉川 ちなつ(063)》 《アリス(021)》 《アリス(024)》 《藤島 鳴海(061)》 《アリス(083)》 《神様のメモ帳》 ミックスレギュレーション 《アリス(021)》 《巡音 ルカ(057)》★ 関連項目 禁止・制限カード 編集